~第二章~第三部 不思議な階段②
~第二章~第三部 不思議な階段②
「な、無いってじゃあどうやって答えを見つけ出せと言うの!?」
真由が叫んだ。
「それは自分で考えることじゃ。もうこれ以上わしの知ってる事は無い」
そして老人は黙り込んでしまった。
真由は不思議だった。
何故なら唯人が全く慌てもせずにまるで大した事の無い出来事の様に冷静だったからだ。
もう真由は何も考える事が出来なかった。唯人に全ての望みを託しひたすら待つしかなかった。
・・・何時間経っただろう。
いや、ほんの数分しか経ってないのかもしれない。
でも真由にとってはその時間がとても長く感じた。
唯人はまだ口を開かない。
三人の張り詰めた空気はいまだ変わっていない。
真由は今にも泣き叫びそうな自分のを一生懸命押さえた。
しかしもうそれも限界にきていた。
そんな時、やっと唯人が口を開いた。
「老人、2.3質問をしていいですか?」
「わしの答えられる事なら何でも」
「では質問します。あなたはもう何十年もここにいると言いましたが、他の者の様に答えを探そうとはしなかったのですか?」
「しなかった。何故なら他の者の様に答えを間違い階段にされるのはごめんだったからじゃ」
老人は淡々と答えた。
「そうですか。もう一つ、何故あなたは答えを見つけるとここから逃げ出せると言う事を知っているのですか?」
老人は返答しなかった。
唯人は続けた。
「あなたはしゃべりすぎた。どこまでも永遠に続くなんてどうしてわかる?答えを間違った者のなれの果てならどこかで終わっているはずだ。問題の無い答えか…私はそれがこの階段の秘密を、そしてあなたの正体を暴く事だと推理した。この階段は永遠に続いてなんかいない、あなたが見せる幻覚だ。さしずめあなたはこの階段の”番人”と言うところかな?」
老人の顔がゆがんでいく…
「ど、どうして何を証拠にそんな事が言いきれる?」
「あなたは決定的なミスを一つおかした。それは…」
二人のやりとりを聞いていた真由は、老人の違和感に気づいた。
そう言えば…!!!!
「何故あなたは人間なんです?」
言ったのは二人同時だった。
階段がゆがみ始める。
老人の姿も消えていく…視界が見えなくなる…
二人の視界がはっきりして来た頃、もうそこは城の外だった。
そして目の前には小さな黒いネコが一匹。
「ありがとう、私を解放してくれて。本当にありがとう!」
二人は呆然としていた。
何が何だかさっぱり分からなかったのである。
「まぁそうびっくりしないで下さいよ。私はあの階段の老人だった者です。これが本当の姿だったんですよ」
そしてどんどんこのネコの中のイメージが二人の中に入ってきた…
この世界でタブーを犯してしまった事。
そして誰かが答えを見つけてくれるまであの階段を守る番人として生きていかなければならなかった事…
「可哀想に…辛かったでしょう」
真由がつぶやいた。
「わかってもらえたでしょうか?本当に感謝します、ありがとうございます!これからあなた方にお供させていただいてよろしいでしょうか?何かとお役にたてると思いますが…」
唯人は真由に目をむけた。
「いいじゃない!あたしは賛成♪」
「そうだな、俺も賛成。よろしくな、俺の名は飛翼唯人」
「私もよろしく!川名真由よ」
「こちらこそよろしくおねがいします!!私は…私の名は…」
ネコは黙り込んでしまった。
「どうしたの??」
「名前…忘れちゃった。」
3人は久しぶりに笑った。
「じゃあ、こうしたら?体が小さいからスモールのモール♪」
「あ、それいいな。俺も賛成♪」
唯人も同意。
「私も気に入りました。ところであなた方は何を目的にここにやってきたのですか?」
唯人はここまでのあらすじをざっと説明した。
「では真由さんのお兄さんを探しに…分かりました、とりあえずこれから安全な場所に移ります。みなさん私につかまって!!」
一瞬の間だった。唯人達は薄暗い小屋の様な建物の中だった。
瞬間移動…いわゆるワープをしたのである。
「すごいな、こんな事も出来るのか!?ここは??」
「ここは私の隠れ屋です。今夜はゆっくり眠りましょう。疲れました。ワープはとても体力を消耗するので、一日2回が限度なんです。」
「そうね、私も眠りたい。でもその前にその話し方やめて!敬語は疲れるわ」
敬語なんて使われるの、真由は嫌いだった。そ~言うのはめんどくさくて。
「はぁ~、実は僕もなれなくて疲れたよ!サンキュー♪」
いきなりコロッと変わったモールに、三人はまた笑った。
そしていつの間にか深い眠りについていた…
3ヶ月ぶりの中学生小説。
これで第二章の第三部は終了です!
次から第四部に入ります。
そしてこの中学生小説は完結しないまま途中で終わってるのですが、そろそろその終盤に差し掛かります。
そこまで来たら…
15年以上ぶりに、続きを書いてみようかな?
ちゃんと終わらせないとね。
この回の階段のトリック的なものは、さすが中学生が考えただけあって、全然答えや推理になってないですが、なんとなくそれらしくは出来てるでしょww
結構お気に入りの回なんですww
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